映画「ゴーストバスターズアフターライフ」レビュー

あのヒット作が帰ってきた！

1984年に公開されて世界的な大ヒットを記録したSFコメディ、映画「ゴーストバスターズ」。

その正当な続編が「ゴーストバスターズ　アフターライフ」です。往年のキャスト陣が再結集したことでも、大きな話題となりました。

古参ファンなら胸アツの展開に涙をし、初めて知った観客もマシュマロマンの可愛さの虜になること間違いなし！

新作「ゴーストバスターズ　フローズンサマー」も公開され、ゴーストバスターズの活躍はまだまだ続きます！

ゴーストバスターズ アフターライフの概要

1980年代に大ヒットした超自然的コメディ映画「ゴーストバスターズ」。

続編「ゴーストバスターズ2」(1989年)とリブート作「ゴーストバスターズ」(2016年)を経て、正式な続編3作目（リブート含め計4作目）として映画「ゴーストバスターズ / アフターライフ」は製作されました。

あらすじ

30年間にわたり原因不明の地震が頻発する田舎町。

そこで暮らし始めたフィービーは、祖父が遺した古びた屋敷で見たこともないハイテク装備の数々と〈ECTO-1〉と書かれた改造車を発見します。

科学者だった祖父イゴン・スペングラーは〈ゴーストバスターズ〉の一員で、30年前にニューヨークを襲ったゴースト達をこの町に封印していたのです。

地震の原因がゴーストの仕業だと突き止めたフィービー。

「なぜこんな場所に封印を？おじいちゃんが死んだとき一体なにが？」…祖父がこの町に隠した秘密に迫ろうとしたその時、ゴースト達の封印が解かれ、町中にあふれかえってしまいました。

いま、ゴースト達の復讐劇が始まる――

「ゴーストバスターズ アフターライフ」製作までの長い長い道のり

1990年代初頭、『ゴーストバスターズ2』の公開後、シリーズの出演者でもあるダン・エイクロイドは『ゴーストバスターズ3 ヘルベント』という仮題の第3作目の脚本を書きました。

脚本では、ゴーストバスターズは『マンへルトン』という、人や場所がニューヨークマンハッタンの「地獄バージョン」であるパラレルユニバースに転送され、登場人物たちは悪魔に会って対決するとされていたそうです。

当時、エイクロイドはコロンビア・ピクチャーズが興味を持っていると述べていましたが、主要俳優、とりわけビル・マーレイが乗り気ではなかったといいます。続編あるあるですね。

ここから長い道のりが始まります。

ゴーストバスターズ アフターライフの評価

ゴーストバスターズ♪のテーマ曲で一世風靡した大ヒット映画「ゴーストバスターズ」。

筆者も幼少の頃繰り返し見た、思い入れのある映画です。

名作は駄作となっていく流れがある

今作に限らず、往年の名作の続編やリブートは、ファンを満足させるために「コレを出しとけば良いよね」的なことをしがちです。

例えば「スターウォーズ・エピソード7」なんかはコレでもかとアイコン（墜落したスターデストロイヤーなど）や台詞を登場させていました。

ただ、「これがお前ら見たかったんやろう？」的な演出が鼻についてしまったんですよねぇ。エピソード7を見た直後は興奮気味に面白かったと思っていましたが、今では7〜9は無しで良いとすら思うほど個人的には評価が下がっています。

それだけに2016年のリブート版ゴーストバスターズも、正直個人的にはコレじゃない感があり、「アフターライフ」の公開が決まった時も期待はしていませんでした。

基本を抑えながら仕上がり良好

では、本作はどうだったかといえば、ジョージ・ルーカスが手放したスター・ウォーズ（以下SW）に比べると、原点を知っているライトマン親子が製作しているだけあって、基本は抑えつつ、新しいことをしようというのが伝わってきました。

SWでの苦い思い出があり、期待値が高くなかったことを除いても、やはりハロルド・ライミス扮するイゴンには感動をしましたし、新キャラのフィービーも可愛らしく総合的に楽しく見ることができました。

2016年版を完全に無視するという決断は成功だったように思います。

往年のファンが観ても納得

年老いたハン・ソロ、ルーク・スカイウォーカー、ゴーストバスターズ。

映画は違えども、それぞれの久々の登場には同じ類の懐かしさを感じ、つい感動してしまいます。

演出の差なのか、紆余曲折したおかげでブラッシュアップできたのかはわかりませんが、違和感なく自然と感動したのはゴーストバスターズの方でした。

※ディズニーが製作するスターウォーズに落胆と怒りを感じすぎてる可能性もあるので個人的な感想です。

SWと比べて気軽に楽しむコメディですし、見返した時に極端に評価が下がることはなさそうです。

ただ、次回作にはもっと能天気な明るい楽しさが戻ってくると良いなと思いました。

今後も続編の製作は企画されるそうなので、新旧のゴーストバスターズたちの活躍をゆるく応援したいと思います。

新作「ゴーストバスターズ　フローズンサマー」

「アフターライフ」のヒットを受け、シリーズ第4作が登場！今度はニューヨークでゴーストバスターズが活躍します！

当初は2023年12月20日に公開予定としていましたが、同年7月から行われている俳優組合のSAG-AFTRAによるストライキの影響で配給会社のソニー・ピクチャーズ エンタテインメント作品の公開スケジュールが変更。

2024年3月29日に日米同時公開となりました。幽霊退治に挑む科学者たちの姿を描くSFコメディー『ゴーストバスターズ』シリーズの第4弾。

あらすじ

今度の舞台は原点回帰のニューヨーク。

猛暑に見舞われた真夏のニューヨークでは多くの人々がビーチでの海水浴を楽しんでいました。そんな中、巨大な氷柱が突然海の向こうから出現し、ニューヨークの街はあっという間に氷で覆われてしまいます。

ゴーストバスターズとして市民を守るスペングラー家が、街を一瞬で凍らせるデス・チルのパワーを持つ最強のゴーストに挑むことに…。

今後もゴーストバスターズは製作予定

今後、オリジナル『ゴーストバスターズ』チームのうちの存命キャストを「フローズンサマー」を含め最大でも3本の続編に出演させるという企画になっているそうです。

これまでの経緯から、すんなりと行くかわかりませんが、引き続きゴーストバスターズの活躍がスクリーンで楽しめそうです。

ゴーストバスターズアフターライフ配信サイト

ゴーストバスターズ アフターライフは上記の配信サイトで取り扱いがあります。

最新作と併せて閲覧するのが良いでしょう。Netflixは見放題となっており、他の配信サイトでは100円〜200円程度で視聴可能です。

Leminoは無料期間も30日あるので見逃せません。

ゴーストバスターズアフターライフはファンが観ても満足できる

ひょっとしたら今作以降は蛇足なのかもしれません。

時が経ってからの名作の続編はファンも思い入れがある分、期待値は上がり、ハードルは高くなってしまいます。

「ゴーストバスターズ　アフターライフ」は、約30年もの長い時間で高くなってしまったハードルを、飄々としたメンバーたちが「そんな深く考えんなよ」と言わんばかりに軽々と乗り越えて行きました。

もう2度とないと思われたゴーストバスターズ「4人」の集結。

最新技術により不可能なことを可能にし、新たな感動を与えてくれたことを素直に感謝したいと思える映画でした。