1986年に公開され、多くの人に愛され続けている映画『トップガン』。
36年の時を経て2022年に公開された『トップガン マーヴェリック』も往年のファンだけではなく、新規のファンも取り込み大ヒットを記録しました。
そして続編が期待されるなか、ついに製作が決定!
そこで今回は、最新作『トップガン3』について触れつつ、映画『トップガン』シリーズを振り返りたいと思います。
トップガン3の公開は2026年以降
制作 | パラマウント・ピクチャーズ |
公開日 | 未定 |
上映時間 | 未定 |
監督 | ジョセフ・コシンスキー |
プロデューサー、脚本 | ジェリー・ブラッカイマー、デヴィッド・エリソン、アーレン・クルーガー |
キャスト | トム・クルーズ(マーベリック)、マイルズ・テラー(ルースター)、グレン・パウエル(ハングマン)、ジェニファー・コネリー(ペニー) |
2024年1月、パラマウント・ピクチャーズは『トップガン3』の製作準備に取り掛かっていると明らかにしました。
ニュースサイト『Deadline』は『トップガン マーヴェリック』の共同脚本家であるアーレン・クルーガーが脚本を書いていると報道。
また、マーヴェリックに続き、ジョセフ・コシンスキーがメガホンを取ることが決定しているようです。
ただ、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーは、トム・クルーズが他のプロジェクトで多忙であることを考えると、すぐに実現するのは難しいのではないかと『ScreenRant』にコメント。
「トムはとても忙しいから、いつ取り掛かれるかはわからない。彼は今、『ミッション:インポッシブル』をやっているし、その後にも作品を控えている」と、トム・クルーズの活躍ぶりに言及しています。
「うまくいけば、彼が気に入るような脚本ができて、また再開できるだろう」と今後の展開はトム・クルーズのスケジュール次第になってくるのかもしれません。
最短でも2026年か
トップガン3の公開日はいまだ明らかになっておらず、『トップガン マーヴェリック』の撮影には1年かかったため、最短でも2026年の公開になるだろうと『Digital Spy』は報じています。
一方でハングマン役を演じたグレン・パウエルは、2024年7月に出演したポッドキャスト番組『Happy Sad Confused』で、続編の「日取りが決まった」とコメント。
ただ、それが製作の開始日なのか公開日なのか詳細は明らかになっていません。
関係者のコメントやトム・クルーズのスケジュールから推測すると、早くて2026年に『トップガン3』は公開になりそうです。
キャスト引継ぎ!続編としての要素も期待できる
『#トップガン マーヴェリック』
— 『トップガン』公式 (@TopGunMovie_jp) November 15, 2024
━━ 地 上 波【初】放 送 ━━✈︎#金曜ロードショー をご覧いただき
ありがとうございました!
36年越しとなる続編#トップガンやっぱ胸熱 ですね❤️🔥
地上波で❝胸熱体験❞を逃してしまった方は
ぜひデジタル配信またはBD&DVDで👍
❯❯ https://t.co/nD9G8GoyVo pic.twitter.com/bLt2b3z93o
第2作『トップガン マーヴェリック』にはグースの息子ルースター役にマイルズ・テラー、ハングマン役にグレン・パウエルが抜擢され、新たなキャラクターが多数登場しました。
『Digital Spy』によると、今のところ『トップガン3』に出演すると言われているのは、トム・クルーズ、マイルズ・テラー、グレン・パウエルとのこと。
またマーヴェリックの元恋人ペニー・ベンジャミン役を演じたジェニファー・コネリーは、『Entertainment Tonight』とのインタビューでは、続編に出演する準備はできていると語っています。
そのほか、フェニックス役のモニカ・バルバロやボブ役のルイス・プルマンなど、トップガンのエリートパイロットたちの出演も期待できるのではないかと各メディアは報道。
さらにサイクロン役を務めたジョン・ハムは、「正式な話はしていないものの、続編が製作されることをうれしく思っている」とコメントしています。
このようにマーベリックで活躍したキャラクターの登場は決定的。『トップガン3』でも新キャラクターが登場するのか注目です!
マーベリックの脚本家チームが続投
キャストが固まりつつあり、期待が高まる『トップガン3』。
しかし『トップガン マーヴェリック』のエンディングに続編を示唆する要素がなかったことから、今後のストーリーは謎に包まれたままです。
ただ『ScreenRant』は、『トップガン マーヴェリック』を手がけた脚本家チームが続編をつくるのであれば、素晴らしい脚本になるのは間違いないと推測。
ブラッカイマーも「ストーリーはある。監督のジョー・コシンスキーが素晴らしいストーリーのアイデアを持っていて、トムがとてもいいと言ったので今進めているんだ」と現状を説明しています。
現在「トップガン マーヴェリック」の脚本を務めたアーレン・クルーガーが第3作のストーリーを執筆中。
胸熱展開の『トップガン3』が出来上がるのではと期待が高まります!
トップガンの過去作品
1986年に公開されるや否や一大ブームを起こした映画『トップガン』。
トム・クルーズが劇中で着用するファッション、愛用するバイクなどが流行し、軍やパイロット志望者も急増させたといわれます。
36年前の映画が今も色あせず語り継がれ、続編も大ヒットを記録。
『トップガン』シリーズの魅力は一体なんでしょうか?
トップガン
公開日 | 1986年5月16日(アメリカ) |
上映時間 | 110分 |
監督 | トニー・スコット |
キャスト | トム・クルーズ(マーベリック)、ケリー・マクギリス(チャーリー)、ヴァル・キルマー(アイスマン)、アンソニー・エドワーズ(グース)、トム・スケリット(バイパー) |
あらすじ
アメリカ海軍の“トップオブトップ”のパイロットを養成する「トップガン」。
高度な飛行技術を持つパイロットのマーヴェリック(トム・クルーズ)と、彼の相棒のレーダー操作士官のグース(アンソニー・エドワーズ)が入学してきました。
彼らを指導するのは、世界最高のパイロットと言われるマドカフ中佐(トム・スケリット)。
2人は、同僚でライバルのアイスマン(ヴァル・キルマー)やスライダー(リック・ロソヴィッチ)たちと共に、厳しい飛行訓練と飛行機や戦略に関する講義に挑むことになります。
ある夜、マーヴェリックは士官クラブで1人の女性と出会います。
名前も言わず去っていった彼女は翌日、航空物理学の教官・チャーリー(ケリー・マクギリス)としてマーヴェリックの前に現れました。
生徒と教官の恋は禁物だとわかっていながらも、チャーリーはマーヴェリックに惹かれていくのでした…。
とにかくカッコいい!1980年代の名映画
トップガンの魅力は一言で「カッコよかったから」に尽きると、多くの映画レビューは断言!
オープニング、空母から飛び立つF-14戦闘機をシルエットでとらえ、そこにケニー・ロギンスの曲「デンジャー・ゾーン」が重なり、一気にテンションMAX。
そのカッコ良すぎる映像はまるでロックミュージックのミュージックビデオのようで、古臭さを感じさせません。
この時代、『フラッシュダンス』や『ビバリーヒルズ・コップ』、『フットルース』など映画のサントラがヒット曲を生み出し、MTV(24時間ポピュラー音楽のビデオクリップを流し続ける音楽専門チャンネル)も大流行。『トップガン』もその系譜に入ります。
本作の主題歌「愛は吐息のように」はアカデミー賞主題歌賞を受賞するなど、映画をより印象的なものにしました。
『フラッシュダンス』『ビバリーヒルズ・コップ』も手がけたプロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーの才能がフルに発揮されたと『トップガン』の映像、音楽は高く評価されています。
トム・クルーズの大出世作‼︎
1986年12月、日本で公開された『トップガン』は、すでに5月に公開されていたアメリカで年間1位のヒットを記録。
お正月映画としてライバルを寄せつけない人気で、日本でも1987年度のナンバーワンヒット作となりました。
主演したトム・クルーズは、『トップガン』以前に『卒業白書』などでハリウッドの注目スターでしたが、本作で一躍スターダムにのし上がります。
『トップガン』、そして日本では翌週に『ハスラー2』も公開し、2024年現在まで続くトップスターの地位は、この瞬間に確立されました。
『トップガン』の大ヒットで日本でもトムの劇中ファッションを真似る若者が続出しました。
・フライトジャケット
その影響でアメカジが大流行し、特にトム・クルーズが着用したフライトジャケット(G-1)は大人気になりました。(実際に流行ったのはMA-1)。
・サングラス
トム・クルーズが『トップガン』でかけたモデルは、レイバンの定番「アビエイター」。
こちらも映画のヒットとともに爆発的な売り上げを記録したといいます。
アビエイターとは「飛行家」の意味で、もともとアメリカ空軍に採用されたものであり、マッカーサーも着用したモデルとして有名です。
・バイク
カワサキのバイク“ニンジャ”も『トップガン』で人気に火が付いたものの一つ。
マーヴェリックが主に恋人との逢瀬の際にまたがる愛車がGPZ900R、通称「ニンジャ」です。
『トップガン マーヴェリック』の予告編にもガレージに眠るGPZ900Rが登場し、期待値を上げていました。
・サントラ
『トップガン』のヒットを語る上で欠かせないのが物語を彩る名曲たちです。
ケニー・ロギンスの主題歌「デンジャー・ゾーン」、アカデミー賞歌曲賞を受賞した挿入歌「愛は吐息のように」などは今でも耳にします。これらを収録したサントラは80年代を代表する一枚と言っても過言ではありません。
トップガン マーヴェリック
公開日 | 2022年5月27日(アメリカ) |
上映時間 | 131分 |
監督 | ジョセフ・コシンスキー |
キャスト | ム・クルーズ(マーベリック)、マイルズ・テラー(ルースター)、ジェニファー・コネリー(ペニー)、ジョン・ハム(サイクロン)、ヴァル・キルマー(アイスマン) |
1986年に『トップガン』が公開されてから実に36年ぶりの続編となった『トップガン マーベリック』。
「ONE PIECE FILM RED」や「劇場版 呪術廻戦 0」と並び、2022年を象徴する大ヒット作となりました。
一度だけの鑑賞で終わらず、二度、三度と劇場へ足を運ぶ“追いトップガン”が流行するなど社会現象と言える人気を博し、興行収入は137億円を突破。
トム・クルーズのキャリアにおいても、最大のヒット作になりました。
あらすじ
優秀なパイロットながら昇進もせず、海軍のテストパイロットを務めているマーヴェリック(トム・クルーズ)。
ある日、かつて自らも学んだアメリカ海軍のエリートパイロット養成学校「トップガン」に呼び戻されます。
そこでマーヴェリックを待ち受けていたのは、トップガン卒業生のエリートパイロットたち12名。
マーヴェリックに託されたのは、実行するのが不可能と思えるほど難易度の高い、ある「極秘指令」を実現するため、かれらを育成することでした。
早速、厳しい訓練が始まりますが、若きパイロットたちは、なかなか目標を突破することができず、作戦は不可能だと疑う声もあがり始めます。
困難を乗り越えようとするマーヴェリックですが、その後、思いもよらない出来事が起こるのでした…。
長い年月を乗り越えて
何度か続編製作の話題は浮上しつつ、実現しなかった『トップガン』。
2010年に企画が立ち上がりましたが、当初の予定ではトム・クルーズの役割は小さくなっていたそうです。
その上、一作目の監督を務めたトニー・スコットが2012年に他界。
そのため、一度は『トップガン2』の構想は頓挫しかけました。
それでも、トム・クルーズとヴァル・キルマーが続編に高い関心を抱いていたこともあり、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーは企画を進行します。
そして2017年6月、トム・クルーズは続編映画のタイトルが「Top Gun: Maverick」であることを発表。
続編について「飛行士が帰ってきた、スピードが必要だ。我々は大きくて速いマシンを用意するつもりだ」と語り、かつて多くの観客を魅了したドッグファイトが帰ってくることを示唆していました。
トップスターの階段を駆け上がってもトップガンの続編製作権は誰にも渡すことはなかったトム・クルーズが、脚本に納得して完成にこぎつけた『トップガン・マーベリック』。
映画の続編、シリーズ化は数多くありますが、これだけ時間を置いて、しかも同じ主演のキャストで2作目が完成されるのは極めて異例なケースになりました。
パラマウント・ピクチャーズ歴代1位を記録
長い年月を待った分だけ、往年のファンは期待をしてしまうもの。
そんな状況において本作は見事に期待に応え「追いトップガン」なる現象を巻き起こすなど大ヒットを記録しました。
公開されると世界中を熱狂の渦に巻き込み、パラマウント・ピクチャーズは、それまで同社の興行収入ランキング首位であった『タイタニック』初公開時の記録(約6億79万ドル)を抑え歴代1位となったことを発表。
本作は北米歴代興行収入では5位の成績となりました。
全世界興行収入においては、主演であるトム・クルーズのキャリア史上最高額となる10億ドル超えを達成。
日本においても公開31日間で興収67億円を突破し、1986年に公開された前作の最終興行収入を上回りました。
その後、公開65日間で興収は100億円を突破。最終的に137億円を超えています。
トム・クルーズ出演作で100億円を突破したのは『ラストサムライ』(137億円)以来2作目の大ヒットとなりました。
往年のファンから若年層も取り込み大ヒット
大ヒットの勝因として一番に挙げられるのは、男女や年齢を問わず、すべての人にアピールしたことかもしれません。
スーパーヒーロー映画など若者やオタクにアピールする映画は、公開初週末にそれらのファンがどっと押し寄せ、好成績を出しますが、その後はがくっと落ちるのが常です。
マーベルも『スター・ウォーズ』も、巨大なファン層を持つ一方で、全然観たことがない、あるいはその前を観ていないとわからないので今さら入っていけないという人もかなりいます。
それらの映画のパターンと違い新規も取り込め、なおかつ老若男女、全方位で観客を呼べた『トップガン マーヴェリック』。
本作も一作目を観ていたほうが良いのはたしかですが、観ていなくても入っていける内容。
観ておこうと思ったとしても、1本だけで後追いが可能です。
巨匠マーティン・スコセッシは次々とシリーズが広がる作品を「映画ではない」と言ったそうですが、本来映画とは、ふらりと劇場に入った人にも理解できる、独立したストーリーが求められるのかもしれません。
長くシリーズが続いたり、ドラマやアニメの劇場版が増えていた昨今において、元々あった「映画を気楽に楽しむ」ということを思い出させてくれたのが本作なのではないでしょうか。
さらに『トップガン マーヴェリック』は、そうであるだけでなく、完成度の高さも含めて「良い映画を観た!」という絶大な満足感を与えてくれたことも大きな勝因だったようです。
トム・クルーズの魅力を再認識させられる映画
映画本来の面白さや長年待ったという色々な大ヒットの要因があった本作。
それらの分析はさておき、やっぱりトム・クルーズの魅力が大きいのではないでしょうか?
この映画には、アクション、スリル、恋愛、友情、涙、笑いという、人が映画に求めるものすべてがとてもバランス良く盛り込まれています。
そんな中、トム・クルーズの絶対的主張で、グリーンスクリーンを使わずリアルに撮影した飛行シーンは、その価値が断然あって迫力満点!
映画『ミッション・インポッシブル』シリーズでの体当たりアクションが当たり前になっているトム・クルーズですが、本作でも存分に発揮され、空中アクションは明らかにアップグレードされています。
前作のオマージュもあり、トム・クルーズ(マーヴェリック)とともに歳を重ねたファンも懐かしさと共に、現在のトム・クルーズの魅力を改めて感じたのかもしれません。
また、一作目を観たことがないファンも本作をきっかけにして、若かりし頃のトム・クルーズのかっこよさを認識したのではないでしょうか。
とにかくトム・クルーズのかっこよさに痺れるトップガンシリーズ。
公開予定の『トップガン3』も多くのトム・クルーズファンを熱狂させることは間違いなさそうです。
『トップガン マーベリック』の日本語吹き替え版でトム・クルーズを担当したのは森川智之さん。
アニメ、映画など多方面で活躍中で、吹き替えはユアン・マクレガーを担当するなど人気の声優です。
森川さんは、映画『アイズ ワイド シャット』(1999年)のDVD収録用の吹き替え声優を決めるオーディションに合格したことで、以降トム・クルーズの出演作を担当するようになりました。
その『アイズ ワイド シャット』では、実際に聞いたトム・クルーズ本人から「(森川の吹き替えは)世界で一番美しい」と絶賛され、海外のプロデューサーからも「日本語が一番良かった」と評価されています。
2003年公開の『ラスト サムライ』以降はクルーズ本人に公認されたことでフィックス(専属)で担当。
劇場公開や映像ソフト用の吹き替え版が制作されていない『ロック・オブ・エイジズ』以外の全ての作品を担当しています。
※フィックス声優とは俳優の吹替を専属で担当すること。ジャッキー・チェン=石丸博也さん、アーノルド・シュワルツェネッガー=玄田哲章さん、ジョニー・デップ=平田広明さんなどが馴染み深いです。
ちなみに、トム・クルーズの公認声優は森川さんが二人目。
最初に本人から公認されたのは鈴置洋孝さんです。
「トップガン」は担当していませんが、1989年の『7月4日に生まれて』から2001年の『バニラ・スカイ』までのビデオソフト収録版を担当。
死去した2006年の時点では森川さんより多くトム・クルーズを吹き替えていました。
こちらは『7月4日に生まれて』のVHS収録用のオーディションで鈴置さんのデモテープを聴いたトム・クルーズ本人の推薦で決まった事がきっかけとされています。
森川さんは鈴置さんの後輩にあたり「自分は鈴置さんから引き継がせてもらった」とコメント。
若手時代に受けた鈴置さんからの演技指導や鈴置さんの癖等をトムを吹き替える際に取り入れて敬意を払っているそうです。
鈴置さんのニヒルで知的な雰囲気を醸し出す声質は、特に『ミッション・インポッシブル』のイーサン・ホーク役はぴったりでした。
どちらもトム・クルーズとぴったりなイケボで、世界観を壊すことなく作品に没入できます。
トップガン3は公開確実で2026年に期待
往年のファンも新規のファンも大いに満足させてくれた『トップガン マーベリック』。
改めて、その世界観を楽しむと共にトム・クルーズの虜になったファンも多いのではないでしょうか。
そんな興奮冷めやらない中、新作『トップガン3』は着々と進行中!
制作にはトム・クルーズのゴーサインが出ることが条件のようなので、きっとテンション爆上げ超絶ドッグファイト&胸熱ドラマが展開されるに違いありません!
全世界待望の新作になるだけあって、今後の展開に注目です!