映画「フィールドオブドリームス」は実話?

映画フィールドオブドリームス

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映画「フィールド・オブ・ドリームス」は、小説「シューレス・ジョー」を原作に、主演ケビン・コスナーで映画化され、日本では1990年3月24日に公開されました。

野球を題材に、夢や希望信じることの尊さ愛する人を思う素晴らしさをファンタジーの姿を借りて語りかける感動作です。

映画「フィールドオブドリームス」は実話?

第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)は日本が優勝して幕を下ろしました。大谷翔平選手の活躍もあり、野球人気が再燃しているようです。

そんな中、野球映画が気になっている人もいるようで、フィールド・オブ・ドリームスは人気がある作品の一つとして数えられています。ファンタジーをうまく使った映画ですが、一部では実話なの?といった声があるようです。

実際は実在する選手名が登場しますが、実話元に作られた映画ではありません。なぜ、そのような声が上がるのか作品を振り返りながら解説していきます。

フィールドオブドリームス作品概要

野球ボールの画像
タイトルフィールド・オブ・ドリームス Field of Dreams
監督フィル・アルデン・ロビンソン
原作ウィリアム・パトリック・キンセラ
キャストケビン・コスナー
エイミー・マディガン
レイ・リオッタ
ジェームズ・アール・ジョーンズ
パート・ランカスター

フィールドオブドリームスは1960年代をテーマとして夢や希望、家族の絆といった、アメリカで讃えられる美徳を描き上げたファンタジー要素を含んだ野球映画となっています。

野球が盛んな国々でヒットを記録し、作品賞の受賞はアメリカで第62回アカデミー賞の作品賞、脚色賞、作曲賞にノミネート。

日本では、第33回ブルーリボン賞や第14回日本アカデミー賞で最優秀外国語作品賞を受賞しています。全世界で8つのノミネートを受け5つの受賞を果たした名作映画と言えます。

あらすじ

アイオワ州で広大なトウモロコシ畑を営むレイ・キンセラは、妻と子供と3人でささやかながら幸せな日々を送っていましたが、ある日の夕暮れ、彼は謎の声を聞きます。

「それを作れば、彼がやってくる」

レイは謎の声の「それ」が何を意味するのか、すぐにわかりました。なぜなら、彼の目にはトウモロコシ畑の中にカクテル光線が輝く幻の野球場が見えたのです。

レイは声に従ってトウモロコシ畑を潰し野球場を建設します。しかし支えてくれるのは妻と娘だけ。好奇の目に晒されながら苦労して作ったものの維持費が掛かるばかりで何も起きませんでした。

これ以上は耐えられない、そう思った矢先のある晩、トウモロコシ畑の野球場に一人の野球選手が現れました。彼の名は”シューレス”・ジョー・ジャクソン。これは、レイにとって、かつてのわだかまりを解く旅の始まりだったのでした。

フィールドオブドリームスが【実話と言われる理由】と見どころ

映画「フィールド・オブ・ドリームス」の根底にあるのは愛情です。

劇中でもレイの口から度々語られますが、彼の場合は父親に対する愛情が上手くいかなかった自責の念です。他にも選手たちの野球に対する愛情、家族同士の愛情、職業に対する愛情など、様々な愛情に満ちています。

ひょっとしたら、野球に興味がなく、この映画に惹かれない人も多いかもしれません。

しかし、題材は野球ですが、物語の核になっているのは大切なものに対する愛情です。今、興味がなくても、親子関係に悩んだり、何かを失ってしまった時に観てみるといいかもしれません。

謎の声が意味するもの。それがわかった時、きっと深い感動を感じると思います。

また、余談ですがケビン・コスナーは野球好きと知られ、本作以外にも「さよならゲーム」「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」などの野球映画に出演しています。ノックや軽いピッチングなど流石に様になっているので、映画に馴染んでいて好感が持てます。

理由①実在した野球選手

野球の画像

劇中に登場するシューレス・ジョー・ジャクソンは、1908年〜1920年の間メジャーリーグのインディアンスやホワイトソックスでプレーした実在する野球選手でした。

登録名はジョー・ジャクソン。「シューレス(靴なし)・ジョー」愛称で、新しいスパイクが合わず、靴下のままプレーをしたことに由来します。

ジャクソンは通算打率.356を記録している好打者で、とても人気のある選手でした。しかし、1919年のワールドシリーズで賭博絡みの八百長が発覚し、ジャクソンも関与が疑わます。裁判の結果、ジャクソンを含む8人の選手が球界から永久追放となってしまい、キャリアに突然終止符が打たれることになってしまいました。

しかし、ジャクソンに関しては、金銭を受け取っているものの、ワールドシリーズでチーム唯一のホームランを打っていることもあり、未だに八百長に関与していなかったのでは?という声があります。

そのような経緯から、映画や小説などで度々扱われ「フィールド・オブ・ドリームス」にも登場しました。ジャクソンの他にも実在したメジャーリーグの選手の名前が登場することから、全て実話でなくとも一部脚色した映画なのかな?と思う人がいても不思議ではありません。

理由②実在するトウモロコシ畑

もう一つ実話と勘違いしてしまいそうな理由がありそうです。

フィールド・オブ・ドリームスのキーワードは「トウモロコシ畑です。トウモロコシ畑の中に野球場を作りますが、そこにはかつての名選手たちがゴーストとなってやってきます。彼らは外野の奥にあるトウモロコシ畑から現れ試合が終わると同じくトウモロコシ畑に帰っていきます。

映画完成後も観光スポットとして残され、ロケ地巡りをするファンが真似をするほど、非常に人気のあるシーンになっています。

その人気にMLB(メジャーリーグ)は目をつけました。

2021年8月13日に『MLBアット・フィールド・オブ・ドリームス』として、ロケ地のすぐそばに球場を新設し(ロケで使用した球場はMLBの規格に合わなかったため)シカゴ・ホワイトソックス対ニューヨーク・ヤンキースを開催しました。

ケビン・コスナーが開会式に出演し、両チームの選手が右翼のトウモロコシ畑から登場するなど、映画を彷彿とさせる演出で大いに盛り上がり、公開から30年近く経ちながら再び映画がクローズアップされることになりました。

また2022年もボストン・レッドソックス対シカゴ・カブスで開催され、カブスの鈴木誠也選手が出場するなど、日本のニュースでも取り上げられたため、ひょっとしたら実在する野球場で実話だったのではと思う人がいたかもしれません。

実話ではないが心温まる感動の名作

野球の画像

映画「フィールド・オブ・ドリームス」は愛情に溢れた映画です。実際の選手名など登場しますが、実話ではありません。

題材が野球なだけのファンタジー映画ですので、肩肘はらずリラックスして観ることをお勧めします。

人それぞれ境遇は違います。何気なく観た映画が妙に自分とリンクしてしまい、思わず涙してしまった経験はありませんか?本作はそんな一本になるかもしれません。

広大なトウモロコシ畑に浮かぶカクテル光線に、夢を見るのも良いのではないでしょうか。

まとめ
  • 実在する選手名が登場しますが、実話ではない
  • MLBが映画をモチーフに公式戦を開催したことがあるほど人気
  • 実際は野球を題材にしたファンタジー要素のある映画