「踊る大捜査線」はフジテレビ系列で1997年からドラマが放送され、映画は1998年から2024年まで続く大ヒットシリーズ。
「室井慎次 敗れざる者」の公開に合わせてドラマや映画が地上波で再放送され話題となっており、かなりの熱量を感じます。
この記事では、初代の映画作品から最新作までを「見る順番」と「閲覧可能な配信サイト」を紹介していきます。
映画「踊る大捜査線」作品一覧と見る順番
踊る大捜査線の映画シリーズの全作品と見るべき映画、順番を解説していきます。
踊るシリーズ全作品と公開日
作品 | 公開日 |
---|---|
踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間! | 1998年 |
踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! | 2003年 |
踊る大捜査線 BAYSIDE SHAKEDOWN 2 | 2003年 |
交渉人 真下正義 | 2005年 |
容疑者 室井慎次 | 2005年 |
踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! | 2010年 |
踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望 | 2012年 |
室井慎次 敗れざる者 | 2024年10月11日 |
室井慎次 生き続ける者 | 2024年11月15日 |
踊るシリーズは全部で9作品が映画化され、スペシャルドラマなどを合わせると倍近くが制作されています。
2012年の「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」を最後に続編は制作されないものと思っていましたが、まさかの室井さん復活により再燃。
映画によってフォーカスされる主人公が異なることで飽きないシリーズで有名ですが、まだまだ続編が期待できそうな雰囲気があります。
見る順番は公開日順でOK!
映画作品の中で「踊る大捜査線BAYSIDE SHAKEDOWN 2」はレインボーブリッジをインターナショナル向けにオマージュした作品となっているため「見る順番」から外しています。
ストーリーも一部以外はほぼ同じで、原作の方が出来が良いため「レインボーリッジ」だけで十分でしょう。
見る順番としては公開日順に視聴することで「踊る」シリーズにどっぷりハマることができます。主題歌が頭から離れなくなること間違いなしです。
映画「踊る大捜査線」を見る順番ごとに解説
ここからは、「公開日=見る順番」の流れで各作品の特徴を紹介していきます。
室井慎次の最新作に向けて過去作品を振り返っていきましょう。
踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!
1作目の映画シリーズとなる『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』はシリーズの中でも高い人気を誇ります。
1997年に放送されたテレビドラマ『踊る大捜査線』の続編として制作され、1998年10月31日に公開。
公開当時は日本中で大きな話題となり、映画館には大行列ができるほど。観客動員数は700万人を超え、興行収入は101億円を突破。
90年代の邦画どん底時代をひっくり返した超ヒット映画と言えます。
青島、室井さん、和久さんの人間関係はそのままに、爆破予告や人質事件など、手に汗握る展開署を極限まで追い込む緊張の3日間を描いています。
管轄区域の川で発見された水死体から始まる。さらに湾岸署内では、窃盗事件が発生し、さらに猟奇的な殺人事件と要人誘拐事件が続けざまに起こります。次々に発生する未曾有の事件に、湾岸署の刑事たちは対応に追われ、署内は大混乱に。
事態はさらに緊迫し、警視庁は極秘捜査から全マスコミを巻き込んだ公開捜査に移行。湾岸署に特別捜査本部が設置され、青島俊作(織田裕二)や和久平八郎(いかりや長介)、恩田すみれ(深津絵里)らが事件解決に奔走します。しかし、彼らの命をも脅かすほどの凶悪犯が次第に姿を現し、青島たちは捜査の中で極限の状態に追い詰められます。
物語のクライマックスでは、警視庁副総監・吉田の誘拐事件が解決の鍵となり、青島たちは全力で犯人に立ち向かいます。最終的に、湾岸署を襲った数々の事件は青島の活躍によって解決の方向に向かい、湾岸署の刑事たちが迎える最終局面は、シリーズファンにはたまらないエモーショナルな展開となっています。
踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』は、日本映画史に残る大ヒット作となっています。
昭和世代ならわかる人も多いでしょうが、日本中で「レインボーブリッジ封鎖できません!」のモノマネが流行り、テレビ番組でもネタとしてよく取り上げられていました。
2003年に公開されたこの映画は、興行収入170億円を突破し、前作『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』の101億円という記録を大きく上回り、日本映画においても非常に重要な作品に位置付けされています。
歴代興収ランキングでは「鬼滅の刃」「アナと雪の女王」などに続き、現在も10位に位置しています。
この興行成績は、邦画としての成功はもちろん、海外の作品が支配的だった時期に邦画が強く支持されるきっかけとなったともいわれています。続く「踊る大捜査線 BAYSIDE SHAKEDOWN 2」はこの作品のインターナショナル作品となっています。
踊る大捜査線 BAYSIDE SHAKEDOWN 2
踊る大捜査線 BAYSIDE SHAKEDOWN 2
見る順番:ー
大ヒット作『踊る大捜査線THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』のインターナショナルバージョン。おそらく海外でも受けるであろうと予想して作られたのでしょうが、日本での評価はイマイチ…
オリジナルの2時間18分に対し、青島刑事を中心に2時間に再編集。オリジナル版になかった未公開シーンも追加されています。
サウンドミックスはジョージ・ルーカスの“スカイウォーカー・サウンド”で製作。『ファインディング・ニモ』を担当したスタッフがリミックスに参加し、よりクオリティの高いサウンドをひっさげて新たな『踊る大捜査線 BAYSIDE SHAKEDOWN 2』として再登場。
原作と比較すると、カメラアングルやBGMなど、どうしても劣ってしまうところもあり人によってはよくない評価も。コアなファンが見る作品となっています。
交渉人 真下正義
2005年に公開された『踊る大捜査線』シリーズのスピンオフ映画で、真下正義(ユースケ・サンタマリア)を主人公にした作品。
興行収入は42億円を記録し、スピンオフ作品としても大成功を収めました。『踊る大捜査線』シリーズの人気と、真下正義というキャラクターへの期待感が相まって、多くの観客を劇場に引き込みました。また、この映画の成功は、続くスピンオフ『容疑者 室井慎次』への期待を高める要因となり、シリーズ全体の評価をさらに高めました。
真下正義がアメリカのFBIでの研修を経て、警視庁初の交渉人としてデビューしたところから始まります。前年にレインボーブリッジを封鎖して解決した「台場連続殺人事件」から約1年後、真下は恋人・雪乃とのデートを楽しみにしていた矢先、緊急事態に呼び出されます。
東京の地下鉄網で最新鋭の実験車両が何者かに乗っ取られ、車両は無人のまま暴走し、乗客200万人に危険が迫ります。犯人は、交渉人としての窓口に真下を指名し、真下と知能戦を繰り広げる展開に。犯人の狙いは、真下が報道陣の前で「ネゴシエイター」を名乗ったことに刺激を受けたもので、彼と交渉という戦いを挑むことが目的です。
真下はアメリカ仕込みの交渉術を駆使し、犯人の心理を読み解きながら、事件解決に向けて奔走。彼は初の大任に奮闘し、次第に犯人の計画の裏を暴こうとしますが、時間が限られた中での交渉は容易ではありません。映画のクライマックスでは、真下が自らの判断力と交渉スキルで事件解決に挑む姿が描かれ、観客をハラハラさせます。
容疑者 室井慎次
『容疑者 室井慎次』は、興行収入35億円を記録し、こちらもスピンオフ映画として成功を収めました。『交渉人 真下正義』に続くスピンオフ企画として、シリーズファンからも注目され、社会派ドラマとしての要素が受け入れられました。
興行的には前作には及びませんでしたが、室井というキャラクターの人気を再確認させる作品となり、多くのファンに支持されました。長くモノマネされ続けた強烈な役としての背景もあるでしょう。
物語の舞台は、2005年2月の東京。室井慎次管理官が指揮をとった殺人事件の捜査が原因で、彼自身が逮捕されるという思いもよらない事態が発生します。逃走中の容疑者が車にはねられ死亡した事件に対し、容疑者の母親が「過剰な取り調べがあった」として室井を告発。このことが引き金となり、室井は追い詰められていきます。
対峙するのは、警察の不正を暴くことに執念を燃やす弁護士、灰島秀樹(八嶋智人)。彼は徹底的に室井を法的に追い詰めようとし、事態はますます悪化していきます。そんな中、若き女性弁護士の小原久美子(田中麗奈)が室井の弁護にあたることになります。当初は寡黙で硬直した室井に苛立ちを覚える久美子ですが、次第に彼の内面に触れ、共感し始めます。
物語は、警視庁と警察庁の内部対立が絡む中、室井を助けようと奮闘する仲間たちの姿も描かれます。新城賢太郎(筧利夫)や沖田仁美(真矢ミキ)らが室井を支援するも、灰島の追及は止まらず、警察内部の腐敗や複雑な力関係が室井をさらに追い詰めます。
一方で、刑事・工藤敬一(哀川翔)らは殺人事件の真相に迫り、室井が抱える過去の秘密も徐々に明らかになっていきます。果たして、室井は無実を証明できるのか?その過去と現在が交差し、映画は緊張感溢れるクライマックスへと進んでいきます。
踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!
『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』は、興行収入73億円を記録しました。前2作の100億円超えには及びませんでしたが、それでも邦画としては大成功の成績です。特に、7年ぶりの新作として、シリーズファンの大きな期待を集め、多くの観客を劇場に呼び込みました。
新湾岸署への引っ越し作業から始まります。湾岸署は、要人が利用する国際空港や高速道路が近く、テロリストの標的となりやすい危険な地域にあります。そのため、セキュリティが強化された新しい署への移転作業が進められていました。
開署式まで残り3日。青島俊作(織田裕二)が係長に昇進し、引っ越しの指揮を執る中、所轄区域内で次々と事件が発生します。
物語の中心は、金庫破り、バスジャック、そして殺人事件。殺人事件では、湾岸署から盗まれた拳銃が使用され、署内は騒然とします。事件が複雑に絡み合い、青島たちはその解決に奔走することに。犯人の目的は一体何なのか? その真相は意外なところに隠されており、青島たちは複数の事件の裏に潜む謎を解き明かしていきます。
踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望
シリーズ完結編として多くの注目を集め、興行収入59.7億円を記録しました。これまでの劇場版ほどの成績には達しなかったものの、邦画としては大きな成功を収め、ファンにとっても満足感の高い作品となりました。
日本でここまでシリーズ映画を出す作品はほとんどなく、「踊るシリーズ」は大成功と言えるでしょう。今後は代替わりしつつも「GTO」などのようにリメイク作品ができるのではないかと予想します。
湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット。会場では誘拐事件が発生し、数時間後には被害者が射殺された遺体で発見されます。犯行に使われた拳銃は、警察が過去に押収したものであったことが判明し、事件は深刻な局面を迎えます。しかし、青島ら所轄の捜査員には事件に関する情報が一切開示されず、情報統制された中で捜査を進めざるを得ません。
さらに、第2の殺人事件が発生し、状況は悪化。続けて、真下正義(ユースケ・サンタマリア)の息子が誘拐されるというショッキングな展開が起こり、青島は難事件の解決に奔走することになります。事件の背景に潜む闇が徐々に明らかになる中、青島と仲間たちは真相を追い詰めるために最後の戦いに挑みます。
室井慎次 敗れざる者
公開初日から3日間で25万1000人を動員し、興行収入3億6100万円を記録。好スタートを切ったことが報告されておりシリーズの12年ぶりの新作として高い注目を集めています。
物語は、室井慎次が警察を早期退職し、故郷の秋田で静かな生活を送っているところから始まります。室井は、事件で深い傷を負った子供たちを支援し、東北の山奥で穏やかに暮らしていました。しかし、周囲からは冷たい視線を浴びながらも、室井は自らの信念を貫き、子供たちと静かに暮らしていたのです。
そんな中、彼の前に現れたのは、日向真奈美というかつての猟奇殺人犯の娘、日向杏(福本莉子)。彼女の訪問をきっかけに、室井の生活は一変します。さらに、山奥で特殊詐欺と強盗事件の犯人と思われる他殺体が発見され、村は混乱に陥ります。事件の真相を追いながら、室井は日向杏との関係や、彼女が背負う過去に深く巻き込まれていくことに。
事件を追う中で、日向杏の正体が判明し、彼女がかつての因縁である日向真奈美の娘であることが明らかになります。杏の目的は何なのか? 室井は再び、過去の事件に向き合い、心に抱えていた悔恨と対峙しなければなりません。
室井慎次 生き続ける者
かつて警察組織で活躍していた室井慎次(柳葉敏郎)は、警察を退職し故郷の秋田で穏やかな生活を送りながら、事件の被害者や加害者の家族を支援しています。彼は2人の少年、タカとリクを引き取り、静かに暮らしていましたが、自宅付近で他殺死体が発見され、さらに猟奇殺人犯の娘、日向杏(福本莉子)が現れることで、彼の日常は大きく揺さぶられます。
室井は、過去に解決に尽力した「レインボーブリッジ事件」で犯人として追い詰めた者が、この度再び関わっている事件に巻き込まれます。日向杏との再会を機に、彼は再び過去の因縁と向き合いながら、事件の真相解明に挑んでいきます。
踊る大捜査線を順番に見るおすすめの配信サイト
上記は各映画の配信状況となっており、見放題となっている動画配信サイトを1つ利用すれば、ドラマ以外の映画作品を一気見することができます。
ドラマから振り返りたい方はFODプレミアムの利用がおすすめとなりますが、映画だけなら利用できるサイトは豊富にあります。
加入者の多いAmazonは追加料金が必要となっていますが、FODプレミアムプランを利用すれば低価格で映画シリーズを視聴可能です。
「DMM TV」が料金もリーズナブルで利用しやすくなっています。
- TSUTAYA DISCAS:DVDプレーヤー利用者向けの宅配レンタル。トライアルあり
- DMM TV:月額料金が格安で無料トライアルがあるので使用感を確かめることができる。
- Lemino:旧「dTV」ドコモの配信サービス、見放題作品が豊富。
- TSUTAYA DISCAS:配信されていないテレビのスペシャルドラマを唯一レンタル可能。
- Netflix:ドラマが全話見放題だけど映画の配信はなし
- FODプレミアム:ドラマから映画まで網羅されているから全作品を振り返りたい人におすすめ
「踊る」シリーズ初見の方であればドラマから視聴していくのが良いですが、すでに登場人物などを把握しているのであれば映画だけ振り返るのが良いでしょう。
以下は無料期間のある配信サイトを紹介します。映画は全てのシリーズの取り扱いがあり、無料期間を利用できるため、加入しておけば1ヶ月ほどで一気に見切ることも可能です。
DMM TV
DMM TVはアニメやミュージカルなどに強い動画配信サイト。
国内外のドラマや映画も多数取り扱いがあり、月額料金が550円と安く、Amazonプライムに匹敵するほどの低価格で19万本の作品を取り扱っています。
コスパを重視するならDMM TVが最適です。
Lemino
Leminoはドコモの動画配信サービスで、dTVがリニューアルした形でアプリのように感覚的に利用できるサービスです。
視聴者同士でフォローできたりする機能がありSNS的な要素も盛り込まれています。気分に合わせて作品を紹介してくれる機能もあるので、見たい映画がない時も、気分で新しい映画やドラマを発見できます。
「踊る」シリーズの映画は全て網羅さているので、無料期間も利用しながら映画を視聴できます。
踊る大捜査線は公開順に見てから室井作品を視聴しよう
2024年に「室井慎次 破れざる者」「室井慎次 生き続ける者」が公開され、ネットや地上波では過去作品が放送、広告も多く流れています。
昔からのファンから新規層までを取り込み、予想以上の盛り上がりを見せています。
映画を見終わった頃には青島のセリフや主題歌を口ずさむこと間違いなしで、熱い人間になること間違いなし。最新作を観る前に「湾岸署史上最悪の3日間!」と「レインボーブリッジ」だけは復習しておきましょう。